学校訪問の記録

中学生・高校生の2人の子供(女子)達の父親である私の学校訪問を記録するブログです。意見・感想は私個人のものです。(文中敬称略)

201508 東京都立武蔵高等学校附属中学校 夏季見学会

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JR中央線武蔵境駅から徒歩で約10分、夏の暑い日に、東京都立武蔵高等学校附属中学校を訪問した。

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到着して待機していると、生徒達が挨拶をしてきた。男女共にしっかりとした挨拶が出来る学校のようだ。校舎は近代的な作りだが古い。コカコーラと大塚製薬の飲料の自販機があった。文化祭まであと38日というバナーがあった。テニスコートがあり、部員なのか練習中だった。夏休みとはいえ平日だったため、母親と子供の組み合わせが多く、高学年が多かった。受付開始まで多少時間があったので、女性スタッフが受付開始まで椅子に座ってお待ちくださいとのアナウンスをしていたので、座って待っていた。そして時間になり、受付が開始された。

上履きに履き替えて、受付票を記入した。氏名、居住地(市町村)、学校名、学年と訪問した人数だ。提出すると学校案内を受け取り、説明会の会場である講堂へ移動した。受付でも生徒達が挨拶をしていたり、その他の対応もしていたが、講堂でも来場者に挨拶をして迎え入れてくれた。

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配布物の中にアンケートが入っていた。アンケート自体はほぼ全校で記入をお願いされるので珍しくないが、当校の用紙を見て驚いた。裏面が校内図だ。つまり見学後はお返しくださいということだろう。その校内図を見ると、教室名の記載が一部ないなど、見学する際に分かりにくいのではないだろうかと思うようなものだった。

そして説明会が開始した。男女の生徒会役員から挨拶。UNIQLOと協力して古着を回収する活動をしていたり、3大行事が文化祭、体育祭と音楽祭であると話したり、立川市にある国営昭和記念公園で毎年マラソン大会を開催していて、女子も4キロ走りますなどの話があった。部活は兼務可能で、附属高校の生徒と一緒にやることもあるそうだ。

続いて、副校長より説明があった。話の内容の項目をまず教えてくれたのがよかった。6つについて説明があるそうだ。当校の教育理念と主な特色、質の高い授業、将来の大学進学、行事や部活動、中高一貫教育、そして適性検査についてだそうだ。

配布された学校案内を見ながらの説明だった。

まずは1ページからスタート。当校はこの地域では進学校だそうで、「地球学」が特色の中高一貫教育らしい。国際社会のリーダーを育てたいそうで、4つの柱があるそうだ。それは、授業、行事、部活、社会貢献。行事では、特に異年齢交流を重視しているそうだ。

当校には高校から入学する生徒がいるため中等教育学校ではないそうだ。中学では、1つの学年に3クラスあるそうで、必ず同じフロアに中学生と高校生が居るとのことだった。「新しい友達(人間関係広がる)」と言っていた。

引き続き学校案内を見ながらの説明。発展学習についてだった。幅広く色々勉強しようとのことだった。社会との関わり方を、キャリア教育を通じて考えるが、そのキャリアデザインは当校「オリジナル」だそうだ。ちなみに、先輩後輩の関係は、部活動で学ぶと話していた。その部活動だが、小学校では部活動がないと話していたが、他校はどうか分からないが、私の娘の小学校には部活動がある。

授業プリントの記入例が紹介された。大変細かく、びっしり書いてあった。中学1年の理科を、高校の生物の教員が担当するそうだ。つまり、高校2-3年のレベルの生物の授業を、中学1年で学ぶということだ。これには驚いた。

地球学のディベート学習が続いて紹介された。例えば、捕鯨について賛否を問う討論を行ったりするそうで、結果は模造紙にまとめるようにしているそうだ。自分で考えたことを発表して、グループでお互いの意見をまとめるとのことだった。

各教科はバランスよく学ぶそうで、難関国公立大学への受験に対応しているそうだ。学力向上に力を入れており、その効果がはっきりと現れていると、東京都学力調査の数値を示しながら説明していた。全体の平均スコアが都内では56だったのに対して、当校は87。教科別だと、国語では都内平均が67だったのに対して当校は93、数学では都内46に対して当校91、英語でも都内55だったのに対して当校89。相当高いレベルだということが分かった。

学力面では、中高一貫校が全国に540校あるそうで、その中でも当校は中学1年でベスト15位に入り、中学2年と3年ではベスト10に入るそうだ。全体でもここ数年はベスト4に入っているそうで、生徒たちが頑張ってくれていると話していた。

資格試験については、中学卒業までに準2級から2級を取得するのが目標で、GTECについては中学3年で全国の高校3年の平均点に達しているそうだ。中学3年で、1級面接まで行った生徒も居るそうだ。地理オリンピックでは、高校3年の女子が1人国内で金メダルを獲ったそうで、数学オリンピックでも、中学3年の2人がジュニア全国大会で銅賞を獲ったと話していた。さらに、日本学生科学賞では、中学2年の女子生徒1人が金賞を獲り、13名の中学生が入賞したそうだ。

中高一貫校になり、国公立大学と難関私立大学への進学実績が大きく伸びたと数字で説明があった。まだ中高一貫校ではない平成24年度は93人だったが、平成25年度には119人、平成26年度は154だった。今年は医学部への進学が多かったそうだ。

難関大学への進学だが、これも数値(平均値)で説明があった。進学指導重点校都立国立高校、都立日比谷高校)27.4、進学指導特別推進校3.5、中高一貫教育校10.7、当校23。これをもし、5クラスではなく、8クラスとして計算すると、27.4、3.5、17.1、37になるそうで、結果、当校の数値が最も良いということだった。

行事や部活動について。音楽祭など3大行事の日程が説明されたが、この時会場はかなり冷房が効いていて、正直寒かった・・・

さて、高校の宿泊行事だが、希望者のみだが、オーストラリアに40人くらい行くそうだ。高校1年の春休みに行っているそうだが、今の小学6年が入学して高校1年になる頃には、修学旅行のようになっていると話していた。

部活動の加入率は、中学で106%、高校で105%だそうだ。盛んなのは、サッカー、吹奏楽、茶道やお菓子だそうだ。

制服は、中学はあるが、高校は昔から私服であるというのが伝統だそうだ。給食も、高校にはなく、弁当を持参したり、出張販売を利用しているそうだ。

中高一貫教育の課題が挙げられた。生徒間の学力の差が生まれることと、中学2年からの長い「中だるみ」が発生することだそうだ。前者については、小テストや習熟度別授業の定着、学習ポートフォリオ、年間5回の定期テストなどの学力テストなどで対応しているそうで、後者については、将来を考えてのキャリア教育、大学進学を意識しての中学3年のキャンパス訪問、進路ポートフォリアで対応しているそうだ。大学キャンパス訪問では、一橋大学東京外語大学東京大学東京学芸大学を始めとする国立大学などを訪問するそうだ。

中学3年の夏に学力テストがあるそうで、適性検査と呼んでいた。内容としては、私立の学力テストのようなものではなく、文章力、考察表現力と計画解決力の3つが、1,600満点で問われるそうだ。昨年の例として、水車をテーマにした問題などを挙げていたが、正直、どういう対策をとればいいのだろうと思った。それについても説明があり、準備に当たっては、5つの力を必要とするそうだ。
1. 読み取る力。文章や資料等から情報を読み取る力。
2. 分析する力。科学的・数理的に。
3. 考察する力。知識や好奇心。
4. 表現する力。論理的思考。
5. 探求する力。課題を発見して、探し続ける力。
テーマについての資料を集めたりして、文章で要約してみる。そして、考えや意見を書いてみる。成果物を家族や学校の教員に見せてみてアドバイスを得る。

ここまでで開始から約45分。結構な情報量だったが、うまくまとめてプレゼンされていたのが良かった。さすが、生徒にそう言っているだけあるなと思った。素晴らしい。ただ、エアコンが相当効いていて、たった45分間だったが、体がキンキンに冷えてしまった。

最後に1分間でこの後の校舎見学についての案内があった。

理科室が4つある。校舎自体は元々高校用に造られた。平成14年に完成して綺麗に使っているが、私立や他の都立学校に比べて古いそうだ。「だからぜひ建物だけでなく生徒を見てください」とのことだった。生徒が案内してくれるそうだ。今日案内する生徒も、小学生の時にこのような見学会に参加して当校を受験・合格して入学した生徒だそうだ。ここまでで約1分間。本当に話をうまくまとめていると感心した。

質問があれば生徒や教員に聞いてくださいと言われて、小グループに分かれて見学へ移動した。案内してくれたのは、男女中学生の2人。はとバスツアーをイメージしてくれたらいいと思う。ほぼ駆け足で回った。印象に残るのは、施設面では太陽光発電があり、発電量が校舎内にデジタル表示されていること。生徒については、案内してくれた2人とも、持っているメモ(原稿に近かったかもしれないが)を見ながら案内してくれたが、声が小さかったため聞き取りにくかった。どちらかというと、女子の方がはっきりと話してくれた。話している内容は教室や授業についてなど詳しそうだったし、話し方も見た目もかなり真面目そうだった。勉強ができる、真面目な生徒が多いのだろうとここでも思った。ただ、私の上の娘に後で聞くと、男子がいる上に(共学なのでそれはそうだが)、小声で相当真面目そうだった印象が強いようで、娘の進学先としての評価は低かった・・・。この生徒2人でも、女子の方が元気そうだったので、それも娘の印象に影響を与えているようだ。それでも、かなり暑い日だったし、限られた時間で案内してくれた2人には感謝だ。ツアーは外の校舎の日陰で解散して、我が家も学校をあとにした。

訪問する前から、真面目な校風だろうなと思っていたので、私はあまり驚かなかったが、想像以上に学力が高いと説明会や案内してくれた2人の中学生を通じて思った。そこまで真面目でもなく、頭脳が高いとも言えない我が家の上の娘には合わないどころか、入学するような学力がないと思ったが、親としてはこの案内してくれた2人のように真面目に育ってくれれば嬉しいとも思った。自分が真面目で学力が高いと思っている児童は、ぜひ、当校を受験してもらいたいと思った。

 

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