辻堂駅から江ノ電バスに10-15分乗り、海のそばにある小学校、それが平和学園小学校だ。中学校と高等学校もあるのだが、今回は小学校への訪問。6年生がそれぞれ完成させた卒業発表を披露するのを見学するためだ。
事務室の窓口で受付をして、女性スタッフに案内されて講堂へ。途中でドアを開けると図書室があり、通過して講堂がある校舎へと、不思議な構造をしている学校だった。講堂には既に児童と保護者が着席していた。多数と書きたいところだが、正直かなりこじんまりしていた。講堂そのものはコンクートで頑丈なつくり。一般的な小学校の体育館の半分くらいの面積かなと思ったが、かなりしっかりとした建物だった。
発表会では合唱もあった。当校の特色のある教育は音楽かもしれないと思うくらい、素敵な歌声だった。心がこもっていたし、声の強弱もあり、綺麗で聴き心地の良い歌声だった。6年生が1人ずつ卒業発表の内容を長くても1分間でPowerPointを使って壇上に立って話していた。自分の発表を見に来てくださいと、皆しっかりとアピールしていた。
その後、講堂での集団での発表は終了。その場に残り、チェロ演奏をテーマに選んだ女子と、書道ガールズをテーマにした女子の発表をそれぞれ見学した。この日講堂で発表したのはこの2人の女子達のみだった。保護者達を前に堂々としているなと思った。実際の演奏・実技も素晴らしいものだった。チェロをソロで演奏した女子は、目を閉じて指をリズミカルに動かして、力強く弾いていた。将来、有名になるかもと思いながら聴いた。きっとなるだろう。そして書道ガールズの女子。この子もソロ・パフォーマンスだったが、正々堂々としていた。なんといっても字のうまさが際立っていた。自ら掛け声をかけながら、力強く書いていた。聞いたところによると、夏休みに母親と2人で四国の書道ガールズで有名な学校を訪問して取材をしたり、全国各地の書道ガールズ活動をしている学校に問い合わせをしたりしたそうだ。チェロの子もそうだが、書道ガールズの子も、幼い頃からチェロ・書道を習っているそうだ。
校舎内を歩いて発表会場になっている6年生教室などへ向かった。正直校舎は古い。公立の小学校みたい。図書室は広い感じがした。実際はどうなのかわからないが、付属の幼稚園が敷地内にあるからか、キッズスペースのようなカーペットエリアがあったのが良かった。保護者や教員が借りられる本の棚が、講堂への通路に面して設置されていて、そこには新書などが置いてあった。ここも気に入った点だ。
発表があった会場の一つが、工作室と調理室、美術室が合体した広い教室だったのには驚いた。これらが同じ部屋という学校はこれまで見学したことがなかった。職員室は講堂のそばにあり、大人の腰の高さくらいから上が窓だったので、中が見えて開放感がありいいなと思った。
各教室での発表だが、クイズがあったりDVDを上映したりと楽しそうな雰囲気だったが、楽しいと思ったのは在校生と保護者達だけだろうなと思った。(話しぶりでわかったが)知りあいの在校生の保護者には積極的にしおりやアンケート用紙、クイズ用紙を配布しているが、それ以外には全く対応しないという冷たさを感じた。結局、発表について全く質疑応答ができないまま終わってしまった。つまり挨拶すらなし。スタッフの皆さんが笑顔で対応してくれたのとは対照的だった。発表内容も分厚い本にまとめていたりして頑張りが見えていただけに残念な気持ちになった。
校内行事を公開してくれている学校側には感謝したいが、広報・公開したい学校側と、こじんまりとした学校(人数だけでなく雰囲気も)でいて欲しいと思っていると思われる児童・保護者側とのギャップを感じた。実際に、児童・保護者側がそう願っているのかは不明だが、この日の対応を見ているとそう思わざるをえない。
最後に警備について一言。私立小学校としては珍しく警備員が不在だった。駐車場に係員のような男性がいるのを見かけたが、それが警備員の格好をしていなかったので警備員ではなかったと思う。もしかすると付属の幼稚園や中学校高等学校に常駐している可能性があるがわからなかった。
なんだか残念な感じで終わってしまったが、チェロと書道ガールズ(1人だったのでガールだな)の演奏・実技は素晴らしかったので、訪問して良かったと思った。
学校を後にして、徒歩10分もかからない距離にある浜辺へ。近くには辻堂海浜公園があり、当日はサーフィンをしている男性がいたりした。快晴の下、青い海。海が好きだ。
また来ようと決めて、湘南をあとにした。
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