東京メトロ有楽町線の麹町駅から徒歩で約3分、夏休みの休日の朝の麹町学園女子中学校高等学校を訪問した。
学校に到着して、中に入る前に校舎を見た第一印象は、ガラスが多く使われていて、近代的だが落ち着いた感じの建築物だった。中に入り、カフェテリアの出入り口で受付を済ませた。「出入り口」と書いたが、ドアや壁がなく、カフェテリアの空間も大変開放的だった。事前にネットで予約していたため、スムーズに済んだ。とりあえず上の娘が体験する吹奏楽部がいる3階の第一理科室へ移動した。ここで児童は待機して、家族は説明会へ行くことになるそうだ。この日、唯一戸惑ったのがこの1点だ。何故なら、説明会があるということがネットで事前に告知されていなかったためだ。私含めた家族は、地下1階の視聴覚室へ移動して説明会に出席した。下の娘(幼稚園児)を説明会へ連れて行くと退屈するだろうな、連れて来ないほうがよかったのかなとその時は思ったが、結果として連れて行って正解だった。
さて、説明会ではまず、校長挨拶があった。関西にある帝塚山学院の校長などを勤めていたそうで、初めて東京の学校へやってきて、その学校が当校だったそうだ。この校長の就任こそが、当校の変革を表すものだが、その校長からは伝統についての話もあった。その伝統とは、河口湖で行っている林間学校のことだった。
クラス編成についての話では、2人担任制を導入しているという興味深い話があった。中学1年と2年には、ベテランの男女の教員が配置されて、一番難しい時期に対応しているそうだ。2人の正担任とのことだった。説明会の終わりの方で話していたが、女子教育は横のつながりが大切なので、中学1年と2年の連携というか流れというか、そう言ったことも大事にしようとのことだった。
学習への意欲を向上するための学科、みらい科を創設したそうだ。高校1年で、40字25枚の論文を書き上げるが、力を入れているのは知性だけではない。女性としての品性も養っているとのことで、芸術方面にも力を入れているそうだ。知性、品性、感性。この3つを軸として、最近の女性を育てていると話していた。
続いては変革についての話だ。2020年以降の、グローバル社会、高度情報化社会についてや、今はまだ存在しない職業に就いているだろうとの内容だった。大学入試改革にも言及し、求められる力が変わると話していた。色々な色や形を組み合わせる、レゴブロックのようになるとのことだった。
「みらい型学力の育成」ということについては、自分で考える方が、長く身につくと話していた。その自分の考えを外部に表明・表現することも大切だそうだ。
アクティブ・ラーニングは、2016年4月から導入する予定で、新中学1年からICTを導入するとのことだった。
「英語の麹町」をキーワードに、使える英語を生徒に身につけてもらうそうだ。その一環として、東進でおなじみの安河内哲也氏を特別顧問として招いたそうだ。
説明会は40分と短い時間で終了した。ほとんどの学校で1時間はあるであろう説明会が、たった40分で終了。相当な好印象だった。そして、家族も体験に合流してくださいとのアナウンスがあり、私の家族も吹奏楽部へ移動した。
体験が終了する直前に、吹奏楽部の参加者全員で集合写真と撮影するとのことで、カメラマンの生徒が上の階から、下の階に集まっている部員を含む参加者達を撮影していた。この写真は、後日自宅へ郵送してくれるそうだ。このおもてなしが素晴らしいと思った、ほとんどの学校では体験しても撮影が禁止だったりするため、何てオープンな学校なんだろうと思った。校舎の真ん中の吹き抜けで撮影していたのだが、外からは明るい光が差し込み、落ち着いた空間になっていた。当校の雰囲気が校舎に合致していると思った。
その後は校内見学へ。男性教員の案内で図書スペースやプール、屋上庭園のようなスペースを見学した。図書スペースは、上の階に図書、下の階にパソコンスペースがあり、このスペース全体の壁の形がユニークなので気に入った。クジラの背中のような、曲線美が特徴的な壁だったのだが、文章で説明するのはなかなか難しい。屋上庭園はビルに囲まれているが、外の空気を吸い気分転換するには丁度良い場所だった。プールは屋内にあり、とても綺麗だった。上層階にはダンススタジオがあり、この広々とした教室というよりはスタジオもとても綺麗だった。
そして最後は制服試着体験。カフェテリアで行っていたが、ここの窓からも、体育館の様子がよく見えた。小さな売店があったが利用は出来なかった。利用出来たのは、同じくカフェテリアにあったファミリーマートの自動販売機だ。飲料やパンがあり、その場にいた教員の許可を得て、体験や見学で空腹を訴えていた子供達に食べさせた。自動販売機でパンを購入してその場で食べて行っていいですかと聞く来校者はなかなかいないと思うが、柔軟な対応に感謝している。小学生の娘だけでなく、幼稚園児の娘も制服試着をさせていただき、本人達も大変喜んでいた。お腹も心も大満足で麹町学園を後にした。
さて、吹奏楽部の集合写真だが、確かに後日自宅に郵送された。お礼の連絡をしようとメールまたはメッセージを送信しようとしたが、当校のウェブサイトにはメッセージを記入できるような欄が設けられていなかったため送信出来なかった。紙のお手紙を送るのは大げさかなと思ったのでやめたが、この心使いは本当に感謝している。この場を借りて(匿名ブログだが・・・)お礼をお伝えしたいと思う。
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