学校訪問の記録

中学生・高校生の2人の子供(女子)達の父親である私の学校訪問を記録するブログです。意見・感想は私個人のものです。(文中敬称略)

201609 洗足学園中学高等学校 学校説明会

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光り輝く不思議な球体がある、溝の口洗足学園を訪問した。今回は、中高の学校説明会だったが、正門を通過する必要はなく、手前の中高正面玄関から中に入った。

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スリッパに履き替える必要はなく、外履きのまま、受付を通り、説明会の会場へ。スリッパや外履き用の袋を持参する必要がなく、予約も不要な説明会は嬉しい。外履きのままだが、校内は(当校を訪問するたびに思うが)とても綺麗にメンテナンスされている。校内見学のツアーで先生が紹介していたが、校舎は2000年に建てられた。16年間の経年劣化が見られないのが不思議だ。一体どうやって綺麗な状態を保っているのだろう。ちなみに、この日はお茶など飲料配布はなかった。レジュメは部分的にはあった。席数に余裕があったからか、案内通り1席ずつ空けて着席した。来場者は母親が多かったが、父親も少数だがいた。受験生本人と思われる小学校高学年の女子もほんの数名見かけただろうか。小学校お受験のような格好、またはそれに近い小綺麗な格好の母親達もいたが、父親も母親もカジュアルな格好が多かったと思う。父親の場合、チェック柄やボーダー柄のシャツもいたので、カジュアルであっても全く問題はなかった。それよりも、当校に到着する直前に通過した、付属幼稚園に園児を送迎していた母親達の格好が気になった。小学校お受験ルックだったからだ。送迎はこの格好で毎日行っているのかいないのか全く不明だった。当日どこかで私立小学校の説明会でもあったのか。とにかく理由は全く分からなったが見たことがない光景だったので驚いた。

説明会開始まで20分程度あったが、会場は少しずつ埋まってきていた。そんな中、弦楽合奏部の中学2年から高校2年の部員によるミニコンサートが始まった。東北ボランティアについての発表の一環ということで、生徒が2名、それぞれ1-2分、写真が沢山使われたパワーポイント資料をスクリーンに映し出し、マイク片手に堂々のプレゼンテーション。大船渡など、被災地の現状を報告。プレゼンテーションに慣れているのか、とても聞き取りやすい声で発表してくれた。演奏は部員全員が立ったまま、約15分間、2曲披露された。人数はざっと見て30名くらいだろうか。指揮者はいない。演奏後の司会者説明によると、「アイコンタクトで息を合わせてから演奏している」そうだ。とても中高生徒とは思えない、大学生かそれ以上の演奏を聴いているかと思うくらい、説明会の会場にいることを忘れてしまうほどの素晴らしい演奏だった。説明会と見学ツアーが終わった後に思ったが、このミニコンサートが一番印象に残った。

そして説明会が始まった。まずは校長挨拶。約45分間、壇上でマイク片手に話をされていたが、印象に残ったことは2つ。生徒の自主性が大切と、校舎もいいが、教員・生徒の様子を見てくださいということだった。この「授業の雰囲気を見てください」というようなニュアンスの言葉を聞いて、授業見学で出来るのかと期待してしまったが、結論から言うと、見学したのは、約30秒(またはそれ以下)だった・・・

説明会自体、とても長く、内容を要約するのが大変なので、メモしたものをそのまま掲載することにする。校長挨拶はテンポ・聞き心地がとても良く、要約したくないということもある。参考になる話ばかりだった。特に、自主性・主体性の話しは、最近他校など他でもよく耳にする。

ただ、最近の学校訪問で思うのは、細かい内容を見たり聞いても、一番いいのは実際に親子で何度か訪問して、実際の場の雰囲気を五感を使って感じ取ることが大切だと思う。授業を公開していない学校であっても、そこで開催される地域の行事や講座のようなものがあるかもしれない。とにかく、その場で、そこに6年間もの人生の大切な時期を過ごす(親の立場からすると、子供に過ごさせる)ことをイメージすることが大切だと思う。

さて、私の考えは置いておいて、洗足学園中高説明会の内容は以下の通り。下線・赤字は私のものだが、文章自体はほぼ聞いた通りだ。

校長挨拶。

まずは先日の文化祭についての話。文化祭は「生徒の主体性を育む場」であり、「生徒の生徒によると来場者のための文化祭」と位置付けて開催した。例として、2年前の文化祭の時に父の会が販売したたこ焼きの価格設定の話を披露した。それまで100円で販売していたものを、原材料の高騰により、120円への値上げが提案されたことに対して、生徒の実行委員会がNGを出して、値段は据え置き、器を小さくして販売したそうだ。文化祭は、生徒が感動して夢中になる様子を見せる(見られる)場でもある。「興味関心事を見つけるとどんどん進むのが中高時代」。

学校の歴史を短く紹介。青山女学院の教員がキリスト教信者で、洗足学園の設立。92年前、関東大震災直後に設立。洗足の校名の由来。「愛と奉仕の精神です」。

TPPを踏めて、諸問題を「地球規模で考える時代になった。国益を飛び越えた時代」

「英語は必要だが、それ以上に何事にも立ち上がっていくことが大切」

そして自分で立ち上がって、自分の意思で方向性も決めて、進んで行かないといけないし、それが課題。

「自分の存在を認める子」には「肯定感」を抱いている強い子が多く、前述の「国益を飛び越えた時代」もそうだが、「何事にも立ち向かう力が強い子が多い」。

結果ではなくプロセス(過程)で評価する。プロセスの方が大事。

3年前から新しい学力観に基づく改革をしてきた。中学受験で入学がしてきた生徒がいた。中学高校の学力の80%を身につけたその生徒に、「それではここで一体何を身につけたのか」と卒業時に聞いたエピソードを苦笑まじりに披露していたが、卒業時には、入学した時には点であった知識などが、自分で考えるようになったことによって線として結びついた。そしてその方法だが、「知識を使いながら、暗記ではなく、使いながら、増やしていった」そうだ。2020年の大学入試改革もこのような流れになる。

付属の小学校の児童達を見ていて思った話を披露。誰が育てているのだろう?主には父母。それでは中高では?その生徒を取り巻く全ての人達。教員、事務職員など様々な人達を例としてあげた。「学校選びで一番大切なのは物的より人的環境。先輩や先生などを見てください」と校長。

基本的な生活習慣の話。時間管理が一番大切。自分で計算して行動する大切さ。「今だに妻に送り迎えしてもらっている」と校長(苦笑)に対して会場からも笑い(笑)。

課外活動。

ボランティア活動。「自分で出来ることをやればいいが学校の姿勢です」

一番心に残っているエピソードを披露。夏休みに近くの公園でラジオ体操に通えば、正しい生活習慣で過ごすことが出来るだろうと通い始めたある生徒の話。公園に行くと、前夜の花火の燃えカスやジュースの空き缶・ボトルが散乱している様子を見て、母親とともに自主的に片付けをしてから体操に参加した。その様子を見ていた小学生達が、次の朝から早く公園に来ては掃除を開始。その輪がさらに広がり、綺麗な状態の綺麗な公園でラジオ体操をすることが出来た。今年の春に高校1年になったその生徒は、今年の熊本大地震では、義援金の募金活動をしていたそうだ。

今日のミニコンサートで演奏していた部員達の話。ここでも一番印象に残る言葉を披露。数年前、震災後に部長になった生徒の一言。「誰かのために行動すると爽やかな気持ちになる」。

中学3年の研究論文。

テーマを決めて、仮説を立てて、論理的に展開していくのが当校の流れ。この後、生徒がジブリ映画を研究したことを発表するが、何故このテーマを選んだのでしょうかね、不思議そうな口調の校長。(映画は世相を反映していて奥深い研究が出来るので良いですよと心の中で思った私。私も大学時代、映画を題材によくペーパーを書いたのでそう思った)。

ここである生徒の話を披露。投資信託についての論文を書いた生徒が印象に残っている。母親に自分の小遣いを増やしてくれと頼んだところ、自分で増やすことを考えないといけないと言われたのがきっかけで、周りに投信について聞き、始めた。そしてその一連の流れを論文に書いたそうだ。校長がその生徒に投資実績はどうか聞いたところ、「ぼちぼちです」と言っていたそうだ。(会場からは笑いが)。何十万円になったそうで、将来の夢は、公認会計士。「夢を持っている子が強いですね」と校長。文章を書くのが苦手な生徒が多いが、それでも行事ごとに文章を書いて提出することになっているそうで、そうして書く力が身に付いている。

他流試合の話。学校以外の場所での活動を「他流試合」と呼んでいるようだが、校長からはある卒業生のエピソードが披露された。その卒業生はGoogleに勤務していたが、起業家になる夢を実現するために退職するそうだ。その夢の実現のためにまず、HarvardやStanfordなど米国の有名大学でMBAを取得したいそうで、Fulbright Scholarship(フルブライト奨学金)を申請するにあたって、校長の推薦状をお願いするべく、訪ねてきたそうだ。この生徒は中学2年のボランティア活動で、視覚障害者のボランティアをきっかけに、自分で色々と考えるようになり、中学3年の時に1年半、海外の提携校に留学して、現地でガールスカウトに入団した。帰国後はJunior Red Cross(青少年赤十字クラブ)を立ち上げたほか、高校2年の時にはModel United Nations(模擬国連)に参加。「何か夢中になると一生懸命やる、パワーがあると感じた。目先のことにこだわらないで、色々なことにチャレンジする」と校長。

新しい大学入試制度についての話では、有名な米国大学から学生達が来校した話を披露。UCLAや同大学のGraduate School、Occidental Collegeなど。当日は生徒から質問する機会があったそうだ。「米国の大学が望んでいる学生はどんな学生か?」との問いに対しての答えは、英語力については米国に3ヶ月も滞在すれば覚えるので大丈夫。それよりも中高で感じたものを学問、つまり学術的に考えることが出来るかが大事。米国の大学の入試では必須のpersonal essayを見ればすぐ分かると言っていたそうだ。(物事に対して論理的に自らの思っていること、思ってきたことを文章にして表現出来るとどうかということなのだろう)。

そして校長挨拶が終了。続いて、教頭挨拶。

PowerPoint使用。レジュメあり。

昨年から1コマ50分授業が65分授業になった。

中学生は毎日、国語、算数と英語がある。

土曜日は学校は開いているが、授業はない。月1回は行事などで土曜日の午前中に登校することはあるそうだ。色々なことにチャレンジしてもらいたい曜日が土曜日。昨年からは教養講座と言う土曜講座が開始した。

毎年、海外の大学を目指す生徒がいるが、エッセイなどは、国内の大学入試と重なる部分もある。通塾しなくても大学進学が出来ることになっているが、実際は行っている。土曜日には、希望者対象のOG補習がある。

TOEFL Primaryは全員受験。

13校が参加して海外大学フェアを行います。

PowerPointにテレビ番組の終わりの画面のような、「-終-」が表示されて教頭挨拶が15分程で終了。

続いて、生徒達による論文発表。論文自体は配布済み。PowerPointで発表だが、そのレジュメはなかった。

まずは、高校1年の生徒が、中学3年の時に書いた、ジブリ映画の研究論文を披露してくれた。壇上に立ち、マイク片手に素晴らしい発表。PowerPointのレジュメが欲しかった・・・

研究したのは、映画「千と千尋の神隠し」。「深さを持つ逆円錐形の世界」があるということを知ったことが最大の成果だそうだ。

対比構造。異界への出入り口や時計(生死の対比)、老婆の対比など(Great Motherとしての存在)。PowerPointの絵がGIFアニメになっている。

深さは、空の色の比較から分かる。底の方ほど空の色が暗くなっている。そもそも「千尋」は深さを意味する言葉。

輪廻転生を表す海原電鉄の根拠。仏教「六道」を思わせる多数のモチーフ。

「中道と対比の関係」電鉄の行き先が「中道」

千尋の成長。顔つきの変化。人に守られる立場から守る立場へ。私利私欲のためではなく、人のために。

ここで約10分間弱の発表が終了。続いては複数で行った海外体験についての論文発表。今回はそのグループを代表して1人で発表した。はっきりとした声で堂々と発表していて素晴らしい。

PowerPoint使用。論文は配布済み。PowerPointのレジュメはなし。

スリランカへ二人で行った。

カンボジアへ行った三人の活動内容を紹介。

SCCでのガーデニング

スリランカには4週間滞在。「子供達が喜んでくれたのでやりがいを感じた」そうだ。

医療ボランティアを体験。病院の視察やメディカルキャンプ。日本ではなかなか見られない医療現場を見ることが出来た。メディカルキャンプでは患者と接することが出来た。

学んだことは3つ。

1.自分がこれまで見てきた世界の狭さ。発展途上国のイメージ像。彼らなりの幸せがあるし、その中でまだ発展の余地がある所であると知った。「貧乏でかわいそうな所」ではなかった。

2.自発的に動くことの大切さ。英語圏の生徒でなくても英語を流暢に話すし、行動力や積極性がある。日本人スタッフがいなかった。そのため、「自発的に動くことの大切さを身に染みて感じた」そうだ。

3.自分が動けば周りも助けてくれる。つたない英語でも大丈夫。それでも大切な仲間が出来る。最初は心の準備をしてから英語を話していたが、2週間後にはそれをしなくても話せるようになった。日本人スタッフがいないため、自らが帰国の手続きをしなければならなかった。1人で職員に話しかけたり手続きもした。そして無事帰国出来たことを成果だと感じた。

そして約10分弱の発表が終了した。

続いて入試についての短い説明があった。

PowerPoint使用。レジュメあり。

今年からWEB出願がスタートした。

毎年、付属小学校から10名前後が上がってくる。

昨年は10名で、6クラスに均等に分けた結果、1クラスが1-2名ということになった。つまり、外部から入学してくる生徒が溶け込みにくいということはない。

加えて、帰国生が毎年30名前後入学してくる。

合格者の80%を国語と算数の入試成績で決定する。

残り20%は4教科で決めるので、2科でも不利になるということはない。

例えば、4科でだめでも、その内の2科で(国語と算数)で合格することもある。

当校を第一志望とする受験生に何かしてあげたいということで、繰り上げ制度があり、複数回受験が優遇される。

続いて、校長への質問コーナー。説明会の途中に会場から任意で回収された質問シートへの答えだが、時間がないため、2-3つのみその場で回答。他は後で公式学校サイトに回答が掲載されるそうだ。ちなみに一番多かった質問は、大学入試についてだそうだ。

配布された冊子の25ページには、当校の生徒の学力レベルではどこの大学へ進学している(できる)のかが分かるチャートが掲載されている。校長は「こういうのはどうかと思うが」と前置きして、保護者としてこのチャートを見て、自分の子供がどのランクに位置するのかが知りたいと語った。(話しぶりから、校長としては、このようなチャートに振り回されることがないようにと言いたいのかなと思った)。

教員に対しては、いかに興味関心を持ってもらえる授業を行うかどうかを求めている。世間ではActive Learningへの関心が高まっているが、iPadを使うのか、黒板で授業をするのかなどは、それぞれの教員が選んで授業を行っている。プロジェクターがあるから良い授業とは言えない

今日の校内見学で一番どこを見て欲しいか。それは「生徒の目」だそうだ。「きらきらしていればそれは最高の授業」と校長。

いじめや不登校についての質問。ありますかとの問いに対して、「あります」と校長。早期発見早期治療を心がけていて、WEBで対応方法を公開しているそうだ。中学から高校への進学については、高校からの入学がないため、進学することが基本。出席日数などのハードルはないが、校長面接だけは受けなければいけない。

ここである生徒のエピソードを披露。中学入学直後から不登校になり、中学の修学旅行は参加したものの、高校1年の途中まで不登校だった。保健室登校が教室登校になり、大学に行きたいという目標があり、高校3年から一生懸命に勉強に取り組んだ。すると大学に合格。担任は涙を流して喜んだそうだ。この生徒はその後大学院にまで進学したそうだ。当時の担任達は、「やれ」というタイプではなかったそうで、それが良かったのだと思う。「どこまで行うことができるかが大切」(子育て)。

以上が説明会の内容だ。そして説明会は終了。続いて、座席のエリア別に25名くらいのツアーグループに分けられて、校内見学へ。

地下の小体育館(ダンスルーム)では、中学1年の体育の授業中だった。

カフェテリアを見学したが、以前見かけた白熊の人形はなかった。車椅子の見学者が個別に案内されているのを見かけた。適切で素晴らしい対応だ。当たり前といえば当たり前だが。中庭で昼食をとっても良いという話や、グラウンドでの体育の授業の様子が見えたので、グラウンドには国立競技場などで使用されているチップが敷いてあり、水はけが良いため、運動会当日の朝に雨が振っていなければ開催が可能という話が聞こえてきたが、複数のグループが同じ場所でツアーをしていたため、自分のグループを案内してくれた女性教員の話だったのかは不明。

ちなみにカフェテリアには6台の自動販売機があった。

階段で3階へ。掲示板についての説明。すぐそばが中学1年のエリアだそうで、毎朝この掲示板を通過する際に、自分で自分が必要な情報をチェックするそうだ。教員があれは見たかな言ったかなと聞かなくても、生徒は見てくれているそうだ。

3階には中学1年と中学2年の教室が、4階には中学3年と高校1年の教室があるとの説明が簡単にあった。

中学1年(J1E)の教室に我がツアーグループが入室・・・しようとしたが、全員入りきれず。私は体の一部のみ入れた。社会の授業をしていて、4人が机を合わせて1グループになっていた。何かを比べて発表する授業だそうだが、30秒居たか居なかったの短時間見学だったため、何が何だか分からないまま退室して次のスポットへ案内された・・・

集団ぞろぞろ型ツアーの次の見学スポットは図書館。十分広いので、ここは中に入れたが、滞在時間は3分強だっただろうか。前回訪問時の印象のまま。綺麗で明るく洋書が多い。校舎の中心部分にあるのだが、落ち着く場所だ。英語で分類していることを説明していた。涼しく、とても平和で落ち着く場所だった。洋書の数が多いが、置いてある本のレベルが高いというか、現地の大人ネイティブが読むようなペーパーバックが置いてあった。図書館にはMACデスクトップが置いてあるパソコンルームがある。ちなみに別の階のパソコンルームにはWindowsパソコンが置いてあるそうだ。雑誌コーナーをちらっと見てみたら、アニメージュとNumberも置いてあった。在校生が意外とその存在に気付いていないという縄文土器を紹介していた。図書館に出入り口付近にあった。なかなか興味深かったが、じっくり見られず残念。

下の展示物エリアへ移動。中学2年の美術展示や模擬国連の展示。ツアー客が多いのか、頑丈なコンクリートの校舎の真ん中付近にいるためか、ざわざわした音が反響していた・・・

校内ツアーが終わりに近づいた頃、カフェテリアから見えた、校庭での体育の授業が終わったのか、校舎に入ってくる生徒や、校舎内を歩いている生徒達を見た。洋服にうるさい、私の娘が好きそうな、お洒落な体操服で、フェイスタオルで汗を拭きながら校内へ戻ってきていた。そしてツアー客・・・ではなく我々見学者のそばを通過していった。これがこの日生徒達に遭遇した唯一の機会だったわけだ。いい笑顔で挨拶をしてくれる生徒もいれば、声は明るいがロボット的(機械的)に言っている生徒もいたが、比較的暑い日だったので、お疲れだったのだと思う。挨拶などしている場合ではないだろう。教室での授業自体をもっとじっくり見学したかったが、こうして生徒達のカジュアルな雰囲気が見られて良かったと思う。

そして中学1年の理科展示の前辺りでツアーが終了。よく、この校舎はいつ完成したのかという質問があるそうで、校舎の出入り口にアルファベットのMMを見かけたかもしれないが、それは2000年を意味するとの説明があった。M=Milleniumが2つで2000年。そして案内してくれた教員から、授業見学が短時間になったしまった、申し訳ないとの話があった。

校舎をあとにする前にトイレをお借りした。一応声をかけたが、場所は前回訪問した時の部屋の向かいなので知っていた。前回は気が付かなかったが、今回トイレから出て気が付いたのは、隣に校長室があるということだ。トイレを出て振り向いて見ただけだが、ガラス戸だった気がする。中が見られる校長室は開放的で良いと思う。

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校舎を出る時に、説明があったMMマークを確認した。確かに気付きにくい場所にあるな。

校内や授業を見学するのが目的であれば、個別見学の方が良かっただろう。その方がじっくりと普段の様子が見られる。今日は授業がほとんど全く見られなかった。集団ゾロゾロ型ツアーだった。学校の特色は「自主」だということは分かった。この辺りは先日聞いた毎日新聞社主催(日能研後援)の開成中学校校長と女子学院校長の講演の内容と似ていた。よくよく考えてみると、男子御三家は自由な校風だと耳にするが、女子校も御三家に限らず、そのような方向になってきているのだろうか。逆に言うと、賢いからこそ任せられるのかもしれない。校長は校舎よりも人を見てというような話をしていたが、私としてはやはり校舎が気も気になる。築16年とは思えないほど綺麗だ。劣化しない素材なのだろうか。コンクリートの塊のような校舎であるにも関わらず、不思議と落ち着くのは何故だろう。そこはやはり「生徒・教員」の存在のおかげだろうか。建物が先にくるのか、人が先にくるのか、私はまだまだ経験・勉強不足だ。分からない。この日最も印象に残ったのは、演奏会だ。中高の説明会とは思えない素晴らし演奏だった。校長挨拶も「自主」についての話などは共感出来る部分が多く、印象に残ったエピソードを交えていたのがよかった。もっと話が聞きたいとも思った。

見学については前述の通りだが、それでも満足だった説明会。また訪問したいと思いながら、洗足学園をあとにした。

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